食べる練習。パパママが気になるジュニア期に必要な栄養素。

 アスリートの話で「食べるノルマがきつかった」や「栄養管理」という言葉がよく聞かれますが、食べることはアスリート達にとって練習と同じように重要なこととして度々語られています。しかし、私は成長期の子供達にこそ、体の成長のため、スポーツができる体作りのため、疲労回復のため、怪我防止のため、食事(栄養)がとても大事だと考えています。

 すでに野球界・サッカー界では、「強化食」という名前でジュニア選手のプロテイン・サプリメントが導入されていますが、バドミントンのジュニア界ではあまりききません。というわけで今回は、スポーツするジュニア選手達の必要な栄養素を紹介したいと思います。

 しかし、ここで栄養素の名前をたくさん挙げても、なかなか覚えられないと思うので、とても重要な栄養素を1つだけ挙げるなら、

 それは「タンパク質」です。

 近年テレビやメディアで重要と言われるようになったタンパク質(英語の直訳でプロテイン)ですが、日本人の食事は麺やごはんなどの糖質が多く、多くの日本人が足りてないのがタンパク質です。タンパク質は子どもたちの骨や筋肉を作ったり、疲れた体の回復や、スポーツで強くなろうとする筋肉や体を作る材料として、とても重要な栄養素なのです。

 しかし、厚生労働省発表の1日のタンパク質摂取の推奨値は「8-9歳で40g」で、牛肉100gに対しタンパク質17gなので、9歳の子供が1日牛肉235gを食べることはなかなか難しく、さらに高い負荷の運動する場合には、疲労回復や体の修復にタンパク質が使われ、身長を伸ばす分のタンパク質が十分ではなくなるなど、ジュニアスポーツ選手には多くのタンパク質が必要なのですが、必要な量を毎日摂ることが難しい栄養素なのです。

 そこで、「朝1杯の牛乳」と「おからパウダー」がおすすめです。

 ここで注目していただきたいのは、おからパウダーです。おからの原料は大豆で、大豆に含まれるイソフラボンは、骨を強くする効果があることが近年わかってきました。おからパウダーであれば、料理にまぜることでタンパク質摂取が簡単で安価で、成長期の子供の栄養を下支えするにはとても有用な食品です。

 牛乳はご存知のとおり、様々な栄養素を摂取できる万能ドリンクで、これは学校の牛乳と別に朝1杯飲むようにするとさらに効果的です。

 ほかには、近年テレビやメディアで聞かれるようになったサプリメント「プロテイン」。プロテインは直訳でタンパク質という意味で、牛乳のタンパク質を濃縮したサプリメントです。聞き慣れない英語のため、筋肉増強剤のようなものと誤解されている方もいらっしゃるようですが、原料は牛乳です。これはとても便利でいいのですが、やはり子供には自然の物のほうが安心という方は多いと思いますので、ここでは取り上げませんが、補助的な使い方なら使ってみても良いと思います。私の子供には、きつい練習の後に疲労回復を考え飲ませるようにしています。

 バドミントンに限らず、スポーツに一生懸命取り組んでいる子供達のパパママにとって、子供の成長に関わる栄養素って気になると思います。日々の食事に気をつけると「食べる練習」と言われるような効果や「キツイ練習を体に残す」効果にもなると思いますので、高いレベルを目指す方や、子どもの体の成長や体のケアを重視される方は実践してみてください。

 最後に、有名アスリートの栄養や食事についてのコメントや逸話を掲載しておきます。

■メジャーリーガー ダルビッシュ有 選手(身長190cm)Twitterの質問に対し、
圧倒的にタンパク質不足だと思います。高校球児の運度量を考えれば炭水化物も大事ですがタンパク質が少なければどうにもなりませんしね。

■NBAプロバスケット選手 八村塁選手(203cm)
アメリカの小学校に訪問したときの一幕。
小学生「どうやったらそんなに大きくなれるの?」
八村塁「チキンを沢山食べたのさ!」
小学生「笑」(冗談を言われたと思って)
八村塁「冗談じゃないんだよ本当なんだよ。」

■メジャーリーガー 大谷翔平選手(193 cm)の管理栄養士の大前恵氏
「大谷選手は疑問に思ったことがあればきちんと理解しようとする姿勢が強い。栄養に関しても同様で、食事に向き合う姿勢はあくまで『プレーに必要な身体の材料を入れる』という感覚。」

■メジャーリーガー イチロー選手(180cm)
大谷選手とは対象的に「食事制限して好きなものを我慢するなんて俺にはできない!」と、かなりの筋肉量をもつイチローのコメントで驚きましたが、スポーツ栄養学を学んだと言われる、弓子夫人が苦労されてる気がします。(想像ですが笑

■プロテニスプレーヤー 大坂なおみ選手(180cm)
大坂なおみ選手がサーシャコーチの元、タンパク質中心のダイエットをして全米オープン優勝したのは有名な話です。

■サッカー協会 JFA ホームページ
https://www.jfa.jp/medical/a08.html
サッカー協会では、子供の成長と必要栄養素の詳しいレポートが掲載されています。

■バドミントン日本代表選手は、全員「味の素 勝ち飯サポート」で食事・栄養サポートを受けています。

一流は食事も一流です。

がんばれ!こどもたち!